凶星

その年には空に超新星が現れた。突然現れた星に世の人々は恐れた。超新星の放射は何光年も離れたここにも降り注いだ。電離放射が雲の核を多数形成し、その年は例年になく雲の多い年となった。雨が降り続き、人々は収穫を心配した。川の水位が徐々に上がっていくのを不安な面持ちで眺める人たちが増えていった。島の先頭を守る戦士の像の胸のラインまで水位が達したとき、寄り合いは避難を決断した。台風による高潮が島を襲ったのはその数日後だった。(嘘です)