生命は死んだ星の贈り物

宇宙ができた時には水素とヘリウムくらいしかなかった。星の内部で核融合を繰り返してリチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素・・・とできてゆき、最後に核の持つエネルギーが最小の鉄で打ち止めとなった。核融合に使える元素が底をついた星は自らの重力でつぶれ始め、もともとの大きさが巨大だったものは超新星爆発を起こして宇宙に元素をばらまいた。この爆発の際に鉄以上の元素がつくられた。鉄がなければ惑星は核の中での金属の対流を持てない。それゆえ地磁気を持たないので恒星からの太陽風の影響で大気をはぎ取られていく。地球より小さいため早くに地磁気を失った火星の運命がこれだ。生命をつくる元素、生命が存在できる環境を作り出すもとを作ったのがかつて派手な最期を見せた超新星というわけだ。人としても最後に大爆発はしなくてもいいが、後世の命をはぐくむ何かが残せるといい。

www.gizmodo.jp